スパルタカス 【ブルーレイ&DVDセット】 [Blu-ray]
フォーマット | 色, ワイドスクリーン, ドルビー |
コントリビュータ | ジョン・ギャビン, トニー・カーチス, カーク・ダグラス, ローレンス・オリヴィエ, ピーター・ユスティノフ, スタンリー・キューブリック, ジーン・シモンズ, チャールズ・ロートン |
言語 | 英語, 日本語 |
稼働時間 | 3 時間 17 分 |
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商品の説明
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『スパルタカス』
巨匠スタンリー・キューブリックによる史劇スペクタクル超大作!
製作総指揮・主演のカーク・ダグラスが、当時31歳のスタンリー・キューブリックを監督に起用。
アクションとロマンスに彩られた、アカデミー賞4部門に輝く不朽の名作!
◎1960年・第33回アカデミー賞
助演男優賞/撮影賞(カラー)/美術監督・装置賞(カラー)/衣装デザイン賞(カラー)
【ストーリー】
紀元前1世紀のローマ共和国。リビアの鉱山で働く奴隷スパルタカス(カーク・ダグラス)は、奴隷商人バタイアタス(ピーター・ユスチノフ)に買われ、見せものとして互いに殺し合いをさせられる検闘士の訓練を受ける。しかし、獣のように扱われる非道な仕打ちに憤った彼は、自由を求めて反乱軍を決起。愛する妻バリニア(ジーン・シモンズ)とともに故郷に帰ることを夢見るが、マーカス・クラサス(ローレンス・オリビエ)率いるローマ軍が行く手を阻む。
【キャスト】
カーク・ダグラス/ローレンス・オリヴィエ/ピーター・ユスティノフ/ジーン・シモンズ/チャールズ・ロートン/ ジョン・ギャビン/トニー・カーチス
【スタッフ】
監督:スタンリー・キューブリック/製作総指揮:カーク・ダグラス/製作:エドワード・ルイス/脚本:ダルトン・トランボ
■製作:1960年 アメリカ
■音声:英語 ■字幕:英語/ 日本語
■収録時 間:本編約197分 ■画面サイズ: 16:9 LB
【特典】
〔BD〕 未定
〔DVD〕 オリジナル劇場予告編
※DVDは既発売(UJGD-22605)本編ディスクと同内容です。
※本ページ記載の仕様はBlu-rayのものです。DVD仕様については上記の既発売商品をご参照下さい。
※映像特典、商品仕様、ジャケット写真などは予告無く変更となる場合がございますのでご了承下さい。
登録情報
- アスペクト比 : 1.78:1
- メーカーにより製造中止になりました : いいえ
- 言語 : 英語, 日本語
- 製品サイズ : 30 x 10 x 20 cm; 99.79 g
- EAN : 4988102904630
- 監督 : スタンリー・キューブリック
- メディア形式 : 色, ワイドスクリーン, ドルビー
- 時間 : 3 時間 17 分
- 発売日 : 2010/11/26
- 出演 : カーク・ダグラス, ローレンス・オリヴィエ, ピーター・ユスティノフ, ジーン・シモンズ, チャールズ・ロートン
- 字幕: : 英語, 日本語
- 販売元 : ジェネオン・ユニバーサル
- ASIN : B003ZUXNEM
- ディスク枚数 : 2
- Amazon 売れ筋ランキング: - 226,201位DVD (DVDの売れ筋ランキングを見る)
- - 675位外国の史劇映画
- - 12,705位ブルーレイ 外国映画
- - 17,218位外国のアクション映画
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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出演∶カーク・ダグラス、ジーン・シモンズ、ローレンス・オリヴィエ、ピーター・ユスティノフ、トニー・カーティス、チャールズ・ロートン、ジョン・ギャヴィン、ジョン・ドール、ジョン・アイアランド、ハーバート・ロム、ニナ・フォック、チャールズ・マッグロー、ウディ・ストロード
監督:スタンリー・キューブリック
映画ファンになりたての頃(中学〜大学時代)、外国映画で最も好きなジャンルは"史劇スペクタクル映画"だった。中学生の時、TV日曜洋画劇場で見た『北京の55日』がキッカケでした。CGなき時代に莫大な製作費をかけた巨大セットを惜しげもなく破壊·爆破し、人海戦術で展開される合戦シーンなどに興奮したものです。(単純で未熟な思春期少年の極み?(笑))
TVの洋画番組の他、名画座での旧作上映を探したり、大劇場でのリバイバル上映などで、数々の大作を見ました。『ベン·ハー』『十戒』『聖衣』『エル·シド』『クォ·ヴァディス』『誇りと情熱』etc.etc. その中で一番好きだったのが、解放された奴隷軍団と大ローマ帝国軍の戦いを描いた『スパルタカス』でした。(スタンリー·キューブリックのことは、TVで見た『博士の異常な愛情』『突撃』の監督として知っている程度でしたが…)
なぜ一番好きだったのか? おそらく、単に大金をかけた物量作戦の大作ではなく、細部に至るまで手抜きのない緻密な気配り(演出)が、他の大作映画を圧倒する厚みと重量感を醸し出していたからだと思う。反乱を起こしたスパルタカスが、ローマ帝国各地の奴隷たちを解放し、大軍団を作るわけだが、スパルタカスが野営地を視察するシーンで、さり気なく描かれる奴隷兵士たちの日々の訓練シーン。(単に何万人という数だけを頼りに、歴戦のローマ軍団と戦ってたわけではない)
解放されたのは、屈強の男だけではない。野営地で"生活"する赤ん坊、子供と母、思春期の少年少女、老人老婆カップルが、解放で得た"自由"を享受している様子のこれまたさり気ない点描が、この映画に深みを与えていると思う。戦闘シーンなどのスペクタクルは他の映画と大差はないと思うが、上記のような細部の芸の細かさ(というと語弊があるが)のようなものが、この映画をただの"超大作"で終わらせていない。
"人間の自由と尊厳"という、ド直球すぎて少々気恥ずかしいテーマを、真っ正面から描ききった傑作だ。キューブリック自身は"雇われ監督"だった頃の、この時代の諸作品は気に入らないようだが、『現金に体を張れ』『突撃』『スパルタカス』などは「さすがキューブリック !」と言える極上の作品だと思う。
[物語] 紀元前1世紀。共和政ローマ末期のリビア鉱山で強制労働に就かされていたトラキア人奴隷·スパルタカス(ダグラス)は、人材を求める奴隷剣闘士養成所所長バタイアタス(ユスティノフ)に見初められ、養成所にスカウトされる。養成所では、剣闘士上がりの教官マーセラス(マッグロー)から屈辱を受けながらも訓練に耐え抜くスパルタカス。気丈な女奴隷バリニア(シモンズ)との淡い恋も芽生える。
ある日、養成所をローマの大物政治家クラッサス(オリヴィエ)と親友グラブルス(ドール)ら一行が訪れる。大金を積んで剣闘士の真剣勝負を所望する一行の前で、スパルタカスは、強豪ドラバ(ストロード)と闘うことになる。闘いに破れたスパルタカスだが、ドラバは彼にトドメを刺さず、クラッサス一行に襲いかかる。ドラバは殺され、その死体は見せしめに所内に逆さ吊りにされる。
翌日、ローマに帰ったクラッサスに買われたバリニアが、バタイアタスに連れて行かれるのを目撃したスパルタカスは逆上してマーセラスに襲いかかる。憤懣が頂点に達していた剣闘士たちは一斉蜂起して衛兵たちを殺害する。その勢いで養成所を制圧した奴隷軍団は、スパルタカスをリーダーとして周辺の荘園などの奴隷を解放して勢力を伸ばし、大軍勢として帝国内に広まる。ローマに向かう途中バタイアタスの元から逃げていたバリニアも、スパルタカスと再会を果たし、二人は結ばれるのであった。
首都ローマでは、元老院議員らがスパルタカスの乱に怯えていた。実力者クラッサスの留守をいいことに、ライヴァルのグラッカス(ロートン)は、クラッサスの盟友で首都警備隊長のグラブルスの軍勢を奴隷軍団の迎撃に向かわせ、自分の腹心のジュリアス·シーザー(ギャヴィン)を警備隊長代理の任に就ける。大軍勢に膨れ上がったスパルタカス軍はローマに迫り、その力を甘く見たグラブルス軍を急襲して壊滅させる。
クラッサスの身の回りの世話役だった奴隷のアントナイナス(カーティス)も脱走して、スパルタカスの元に参じ、その深い知識と豊かな素養で側近としてなくてはならない存在となってゆく。老若男女の大集団を国外脱出させようと画策するスパルタカス。だが、首都で激しい権力争いを繰り広げるクラッサスが、スパルタカスの動向を黙って見ているはずもなく、ついにその牙を剥く時がやってくるのだった……!!
この作品、第二次世界大戦後のハリウッドに吹き荒れた悪名高い"赤狩り"によって追放された映画人の一人の脚本家ドルトン·トランボの復帰作品だ。そのトランボの背景から、公開前から反発もあったらしいが、(ホントかウソか)映画を見たケネディ大統領が褒めたので、大ヒットしたとか……。(あれっっ、'60年の公開時はまだ"大統領候補"だった?) いずれにしろ、『ローマの休日』『黒い牡牛』『栄光への脱出』などで知られるトランボの代表作だ。
出演者はみな名演·熱演を見せているが、その最右翼はバタイアタス役のピーター·ユスティノフだろう。この作品でオスカー助演男優賞を得ている。(以後『トプカピ』でも二度目の受賞) 『クォ·ヴァディス』では、皇帝ネロを怪演し、ディズニー映画『黒ひげ大旋風』では、タイトル·ロールの海賊黒ひげ船長を演じ、『ナイル殺人事件』ほかの諸作品では、名探偵エルキュール·ポアロを演じたことでも知られてます。
画質は本当に凄いです。古い映画をブルーレイ化しても、大脱走も戦場にかける橋にしても、どこかしら映像に古めかしさが残ってましたが。今回のスパルタカスは「これが半世紀前の映画なのか?」と驚くほどに映像がくっきりしています。
スターウォーズのブルーレイボックスとほぼ同じくらいのきめ細かいデジタル処理により本当に綺麗な映像美で映画が楽しめます。
この値段でこの画質、そしてこの吹き替えの使用なら十分に元が取れる買い物かと思います。
『命ある限り 自分に 正直であらねばならないこと』
『今夜 出発だ』
CG のない 昔の映画は イイ ですね!!
一方で、本作で描かれた古代ローマ帝国での奴隷制度の実態は、今日の目から見ると明らかに古さが感じられます。(古代ローマの奴隷制度が、本作で描かれているような理不尽な虐待に終始していたならば、ローマ帝国は何百年も続かない)穿った見方をすれば、監督のスタンリー・キューブリックがこの作品を嫌ったのは、そうした事項も関係していたのではないかと推定されます。
前年59年公開の「ベン・ハー」の海戦や騎馬戦車レースの迫力シーン、キリスト生誕に絡めたストーリーに比べては地味な印象だが、奴隷の剣闘士が自由を求めて反乱を起こしローマ正規軍に鎮圧されるまでのストーリーは、シンプルだがかなり胸の奥底に刺さる。飽くまでフィクションだが脚本が良くできている。
特にローマ中枢における元老院派と民主派の対立が舞台を格調高くしていて、当時、集約されつつあった大規模農園を経営する資本家が主流の元老院や貴族政治をローマ本来の姿とするクラッサスと、小作農から無産階級の労働者に貶められた民衆を代弁する民主政治を掲げるグラッカスの対立は、現代米国の共和党と民主党の対立構造そのもので、更には資本主義が進んだ必然としての格差拡大に繋がっているのだ。
この階級闘争や自由を求める奴隷の叫びは、後年、英国内民族闘争に形を変えてのメル・ギブソン主演の「ブレイブ・ハート」に、奴隷の剣闘士からの解放活動はラッセル・クロウ主演の「グラディエーター」に影響を与えているのが判る。
政争に体を張って最後に破れる民主派グラッカスの議員の姿やラストの行動には唸らされる。冒頭のナレーションにある「奴隷制が無くなるのは、この2000年後の事だ」が重くのし掛かる。
そして演者では主人公を熱演したカーク・ダグラスの他、名優ローレンス・オリビエやピーター・ユスチノフらが高尚なドラマを見せてくれる。急遽監督に抜擢された若き日のスタンリー・キューブリックは、舞台が古代ローマであり、カーク・ダグラスの指揮の下なので、まだそれらしさは無いが、なかなか味のあるカットを魅せてくれる。
このBlu-rayはリマスターで格段に画質が向上しただけでなく、1991年に復活した皇帝の同性愛を臭わせるシーンもあり文句無しだ。
三時間以上の長編で、現代から観れば途中冗長な箇所も多く、最近の血飛沫が舞い飛ぶ戦闘シーンに迫力では負けるが、60年前に階級闘争の警鐘を世に鳴らした価値ある不朽の名作に違いない。