ザ・スクエア 思いやりの聖域 [Blu-ray]
フォーマット | 色, ドルビー, ワイドスクリーン |
コントリビュータ | クレス・バング, エリザベス・モス, ドミニク・ウェスト, リューベン・オストルンド, テリー・ノタリー |
言語 | 英語, 日本語 |
稼働時間 | 2 時間 31 分 |
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商品の説明
第70回カンヌ映画祭最高賞受賞! 美術館を舞台に、<毒とユーモア>で人間の本質に迫る、傑作社会派エンタテイメント!
有名美術館のキュレーターが巻き起こした大騒動を通じ、現代社会が抱える格差や差別といった問題を抉り出し、本当の正義や人間の本質を痛烈な笑いたっぷりに描く。
・『フレンチアルプスで起きたこと』北欧の若き巨匠リューベン・オストルンド監督、最大の野心作。
・第70回カンヌ映画祭パルムドール受賞、ヨーロッパ映画賞で最多6部門を制覇、第90回アカデミー賞外国語 映画賞ノミネートなど世界各国の映画祭を席巻。
・『ドラゴン・タトゥーの女』の続編に出演決定したクレス・バング、「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」 でエミー賞、ゴールデン・グローブ賞などを続々受賞したエリザベス・モス、『シカゴ』のドミニク・ウェ スト、謎のパフォーマー役に『猿の惑星』のモーションキャプチャーを務めたテリー・ノタリーら演技派俳優 陣が集結。
ストーリー
正義という名の落とし穴 理想どおりに生きることの難しさ
クリスティアンは現代美術館のキュレーター。洗練されたファッションに身を包み、バツイチだが2人の愛すべき娘を持ち、そのキャリアは順風満帆のように見えた。彼は次の展覧会で「ザ・スクエア」という地面に正方形を描いた作品を展示すると発表する。その中では「すべての人が平等の権利を持ち、公平に扱われる」という「思いやりの聖域」をテーマにした参加型アートで、現代社会に蔓延るエゴイズムや貧富の格差に一石を投じる狙いがあった。ある日、携帯と財布を盗まれてしまったクリスティアンは、GPS機能を使って犯人の住むマンションを突き止めると、全戸に脅迫めいたビラを配って犯人を炙り出そうとする。その甲斐あって、数日経つと無事に盗まれた物は手元に戻ってきた。彼は深く安堵する。一方、やり手のPR会社は、お披露目間近の「ザ・スクエア」について、画期的なプロモーションを持ちかける。それは、作品のコンセプトと真逆のメッセージを流し、わざと炎上させて、情報を拡散させるという手法だった。その目論見は見事に成功するが、世間の怒りはクリスティアンの予想をはるかに超え、皮肉な事に「ザ・スクエア」は彼の社会的地位を脅かす存在となっていく……。
キャスト
■クレス・バング
■エリザベス・モス
■ドミニク・ウェスト
■テリー・ノタリー
スタッフ
■監督・脚本:リューベン・オストルンド
■製作総指揮:トマス・エスキルソン、アグネタ・ペルマン、ダン・フリードキン、ブラッドリー・トーマス ■製作:エリック・ヘンメンドルフ、フィリップ・ボベール
■撮影:フレドリック・ヴェンツェル
■編集:リューベン・オストルンド、ジェイコブ・シュルシンガー
特典
■映像特典(約41分)
・インタビュー集(リューベン・オストルンド[監督]、クレス・バング[クリスティアン役]、エリザベス・モス[アン役])
・メイキング モンキーマン・シーン
・オーディション映像
・スライド・ショー
・予告編集
■封入特典
・初回生産限定特製アウタースリーブ
・16Pブックレット
・特製「思いやりの聖域」ステッカー
登録情報
- アスペクト比 : 1.78:1
- 言語 : 英語, 日本語
- 製品サイズ : 30 x 10 x 20 cm; 130 g
- EAN : 4907953270817
- 監督 : リューベン・オストルンド
- メディア形式 : 色, ドルビー, ワイドスクリーン
- 時間 : 2 時間 31 分
- 発売日 : 2018/11/2
- 出演 : クレス・バング, エリザベス・モス, ドミニク・ウェスト, テリー・ノタリー
- 字幕: : 日本語
- 言語 : 日本語 (Dolby Digital 2.0 Stereo)
- 販売元 : Happinet
- ASIN : B07G18428Z
- ディスク枚数 : 1
- Amazon 売れ筋ランキング: - 120,322位DVD (DVDの売れ筋ランキングを見る)
- - 9,007位ブルーレイ 外国映画
- - 11,479位外国のドラマ映画
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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- 大規模で先鋭的なミュージアム。そういった場所での特別イベント(ショウのオープニングナイトなど)がぶっ飛んでいる様子(爆音・ダンス・酒!チーフキュレーターだろうがビジターだろうが関係なし)
- 職場関係。上下関係がフラット。ミーティングもコーヒー飲みながらあんな感じ。子供を連れて来たりも自由。
- 物乞い。本当に多い。あんな風に紙コップを持って歩き回ったり、特定の場所で一日中座っている。ただ、いまどき現金を持つのは老人か犯罪者、と現地の人が冗談めかして言うくらい、日常生活で現金を持ち歩かないのがほとんどである。
- ロジカルな思考、リベラルで常に社会的な意識を持つ人たち(アート系は特に)。
- ものすごくインクルーシブ(inclusive, 全ての立場の人を受け入れるべし)な社会を良しとしている。アーティストのインタビュー会場でチック症?の人が何度も下品な発言をするが、それを追い出さず「ここでは誰でも歓迎だ」と言うところに、それがよく現れている(ただ、それに疑問を持ったり、No を言いにくい。非人道的とみなされるから。インタビュアーの女性は終始困惑したような表情だった。inclusive だけど誰かが窮屈に思う社会にもなっているように感じる)。
以前、国民性に関するアンケート記事をどこかの英語の記事で読んだ。それによると、最も合理的な国民はノルウェーで、具体的な順位は忘れたが、他の北欧諸国も軒並みトップだった。北欧デザインに象徴されるように、あちらでは華美な装飾より、無駄を削ぎ落としてそこから生まれる余裕を楽しむような印象がある。なんというか、それがそのまま社会にも当てはまるように思う。合理的で現実的。同時に理想主義でもある。社会のありとあらゆる問題を「綺麗事」と思われようが、なんとかしようとする。とにかく議論する。どうすれば「綺麗事」に自分たち(と自分たちの社会)が近づけるのか。どうすれば「綺麗事の理想」が現実になるのか。どうすれば綺麗事の社会になるのか。そういったことを大真面目にやっている。良くも悪くもそんなのが北欧で、この映画でそういったことを考えた。これはフィクションだけれど、ヘタなドキュメンタリーや紀行ものより参考になると思う。*あくまで、個人の経験による、個人の意見です。
この映画の中にある「間」も非常に北欧的。ストーリーは結構カオスだけどすごくリアルな北欧社会の空気がある。
僕は最初から最後まで、よく分からないまま観ていた状態。
よく分からないんだけど、妙に引っ掛かりのあるシーンが連続してあって、結局最後まで観ていました。
いろんな考察ができる映画なんだと思います。
個人的には前作『フレンチアルプスで起きたこと』の方がストレートで面白く、パルムドールはそちらで受賞して欲しかったですが、本作も前作同様、この監督ならではのユーモア感覚ある演出が随所に見受けられ、本作がカンヌ映画祭で見事パルムドールを受賞したというのも、カンヌのセンスの良さを感じさせるところですね。
たとえば打合せ場面での赤ちゃんやチンパンジー(ボノボ?)の存在。
物語のすじになんの関係もない場違いな存在がそこにあるという違和感でくすりと笑わせてくれます。
この赤ちゃんの場面だけでもオストルンド監督ホントに巧いなと思います。
何気ない会話のやり取りもどこかしらユーモラスです。
本作のテーマは真面目に言うと「他者への無関心」といったところでしょうか。
でもテーマなどあまり考えず、映画全体のユーモアある演出の雰囲気をくすくす笑いながら楽しみたい。
そんな人向けの作品ですね(私が一番笑ったのは使用済み避妊具の場面ですね)。
前作『フレンチアルプスで起きたこと』をまだ見ていない方、前作は更に大笑いできます。
次は『逆転のトライアングル』を観てみます。
「移民や格差の問題はどう思う?税金も高いし、男女平等と言っているけど男性は大黒柱的扱いじゃなくなって生きる意味が分からなくなっている人もいる。スウェーデンにはスウェーデンの悩みがあるよ。」と言われた。
その後言われた意味や背景については考え続けていた。
この映画を見て、少しだけ、リアルに想像できるようになったかも。
この映画の主人公は、
・スウェーデン人
・男性、ストレート
・北欧では花形であろうアート業界勤務。
しかもストックホルムでも相当デカイ、王立博物館かな?で、企画責任者的な役職。
・見た目もイケメンで、家も服もおしゃれ
・離婚後も娘の面倒をちゃんと見ているてい
おそらく上記のアイデンティティはスウェーデン社会のダイバーシティの中でも、強者中の強者だろうと思う。
そんな強者だから、移民のホームレスとか女性とか子供とか部下とか、自分より弱い立場の人達のことなんて想像もできず、悪気なくどんどん傷つけていく。怖いくらいに。
スウェーデンのドラマや映画の傾向として、カーアクションとかロマンティックなラブシーンとか、派手な演出はないが、リアルさを追求している作品が多いように思う。
この映画も派手な演出はないが、気付いたら全部見ていて、2時間半の長時間作品だったことを終わってから知った。
そもそもこの主人公がなんで有能なキュレーターなのかさっぱり描かれてない。というよりむしろ明らかに無能。
職業としてキュレーターのパーソナリティと作品がリンクしてないことは当たり前。ともすればアーティストだって作品を体現できているわけはない。
思いやりを「ゲーム化」するアイデアはこれまでも試みられてきたけど、その中で最も低級な手法。砂利を積み上げた作品を繕うのと同様。思いやりを逆説的に描いたつもりなのかも知れないが、肝心の思いやりについての定義がなく、ごくありふれた日常的な「非思いやり」がだらだら流れるだけ。
一番理解できないのは猿人間のシーン。なんで主催者が止めに入らないかその“事情”はなんなんだ。それともあの結末まで「作品」のうち?
スウェーデン映画というと、ロイ・アンダーソン監督の「さよなら、人類」「愛おしき隣人」「散歩する惑星」を観たことがあるが、いずれも予定調和をまったく感じないシニカルな笑いを誘うものという印象がある。この映画もストーリーがあるんだかないのだか分からないが、次から次へとシニカルな笑いを演出する。そういうスタイルの映画がスウェーデン映画の特徴なのではないだろうか。
映画を観ることで、その国の人の感性というか、感情の深いところが感覚的に捉えることができるのが面白い。
後腐れなくセックスだけしたい、脅迫状を送られたその他の人たちの生活は考えない。
一番不快だったのは少年に謝らないところ。盗まれた財布とスマートフォンがあるアパートの全戸に、お前がやったのはわかっていると脅迫状を入れたおかげで、無事盗品は戻ってきます。
でもそのせいで親に泥棒と決めつけられて罰を受ける子どももいます。
子どもは僕と家族に謝れ、謝ったら帰ると主人公に詰め寄りますが、主人公はひたすら「知らない、関係ない、帰れ」と突っぱねたあげく、階段から突き落とします。
広告も、現場では難色を示されていたのをちょっと立ち寄った主人公が「いいんじゃない?これで進めて」とロクに見ず指示したせいで炎上するのです。
どこに衝撃があるんだろうと思ってみていたのですが、なんてことはないただの裕福で地位があって無責任なおっさんの話でした。
主人公に属性が近いほど共感や衝撃を得ることが出来たのかもしれませんね。
もっとも共感出来たのモンキーマンに絡まれてるピンクのドレスの女性でした。
笑顔で誤魔化してぶん殴ることも出来ない、事態が悪化してようやく人々の視界に入る。
リアルな作品ではあるからこそ、胸糞悪いです。
衝撃とかいってる人、そもそも現実を見ていないのではと感じました。