2019年3月8日、さいたまスーパーアリーナでのファイナルライブをもって解散したWake Up, Girls!。
本作品はその2週間前の、前年7月から続いた全12会場33公演に及ぶファイナルツアー千秋楽を収録したものです。
自分は全公演に参加しましたが、回を重ねるごとにどんどん熱量が増し、限界を超えて進化し続ける怒涛のツアーでした。特にPARTⅢでは、残された短い時間で悔いを残さないよう、メンバーもワグナーも出し惜しみなく全力をぶつけ合った。その最終到達点が、千秋楽・仙台サンプラザでした。このライブ映像をPARTⅡ以前のライブと比較すると、同じ曲でも全く別物の仕上がりになっていることがわかると思います。
そして本作品最大の特徴は、聖地・仙台公演における企画コーナーを収録していることです。PARTⅠ・ⅡのBDではカットされていましたが、今回はノーカット収録されています。
本公演では地元出身の永野愛理さんが企画を担当し、ソロ曲と自身が振り付けを担当した楽曲を披露しました。このソロ曲は元々ファンクラブ限定イベントのために制作された貴重な音源であり、ライブ映像が収録されるのは初めてです。
アニメやイベントでお世話になった仙台の人々への感謝が込められた演出には、6年間で築かれたWUGと東北の強い絆を感じさせます。
ただ仙台公演以外の企画コーナーも素晴らしいものばかりだったので、他公演のものが一切収録されなかったのは心残りです。せめてHIGAWARI PRINCESSのメッセージ映像は特典として全員分収録できなかったのかと思います。
SSAでのファイナルライブには1万3000人を動員しましたが、このツアーでは1000~2000人のワグナーと一緒に駆け抜けてきました。観客の大半が複数公演に参加していたと思われ、まさにツアータイトルの「HOME」のような一体感、メンバーと客席の距離の近さが魅力的でした。映像を見れば、ライブに参加した方は記憶がよみがえるでしょうし、参加していない方でもWUGちゃんと家族(親戚?)になったような気分になれることでしょう。メンバーのMCに合わせた編集にもスタッフの愛を感じます。
エクストラステージであるSSAを目前にした、WUGとワグナーの最後のHOME。ぜひ一人でも多くの方に見てもらいたい作品です。