クライテリオン版のBlu-rayを持ってましたが、これは素晴らしい出来の 4K UHDですね。冒頭のリビングのシーンから圧倒されます。手前にいる人物と奥にいる人物が立体視できます。
『赤ひげ』はやくリリースしてください。
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天国と地獄 4K リマスター 4K Ultra HD [Blu-ray]
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商品の説明
内容紹介
身代金3000万、厚さ7センチのカバンに入れて『こだま』に乗れ!!
ナショナルシューズ重役・権藤(三船敏郎)の息子と間違えて、運転手の息子が誘拐された。身代金を持って特急こだまに乗り込めと要求する犯人に、捜査陣は翻弄されるが…。他の犯罪映画とは一線を画したリアルなドラマ展開を、日本映画では考えられないダイナミックさで描くサスペンス映画の決定版。日本映画史に残る、身代金奪取のトリックシーンが圧巻。
本編143分/モノクロ/4KSDR
音声①日本語4ch(オリジナル)リニアPCM
字幕①日本語バリアフリー字幕
シネスコサイズ/BD66G(2層)
映像特典:予告編/スチールギャラリー
監督:黒澤明/原作:エド・マクベイン「キングの身代金」/脚本:小国英雄/菊島隆三/久板栄二郎
音楽:佐藤 勝/製作:田中友幸/菊島隆三
出演:三船敏郎/山崎努/香川京子/仲代達矢/木村功/三橋達也/志村喬
(C)1963 TOHO CO.,LTD.
内容(「Oricon」データベースより)
ナショナルシューズ重役・権藤の息子と間違えて、運転手の息子が誘拐された。身代金を持って特急こだまに乗り込めと要求する犯人に、捜査陣は翻弄されるが…。他の犯罪映画とは一線を画したリアルなドラマ展開を、ダイナミックさで描くサスペンス映画。
登録情報
- アスペクト比 : 2.35:1
- 言語 : 日本語
- 梱包サイズ : 17.1 x 13.5 x 1.2 cm; 80 g
- EAN : 4988104134196
- 監督 : 黒澤明
- メディア形式 : ドルビー, ワイドスクリーン, 4K, ブラック&ホワイト
- 時間 : 143 分
- 発売日 : 2023/5/17
- 出演 : 三船敏郎, 山崎努, 香川京子, 仲代達矢
- 言語 : 日本語 (Dolby Digital 4.0)
- 販売元 : 東宝
- ASIN : B0BXP2KNH8
- 原産国 : 日本
- ディスク枚数 : 1
- Amazon 売れ筋ランキング: - 11,333位DVD (DVDの売れ筋ランキングを見る)
- - 126位日本のミステリー・サスペンス映画
- - 452位ブルーレイ 日本映画
- カスタマーレビュー:
イメージ付きのレビュー
5 星
「天国と地獄 4K Ultra HD Blu-ray」を鑑賞。
「天国と地獄 4K Ultra HD Blu-ray」を鑑賞。下町やアヘン窟等のディティールを克明に描写し作品のテーマをえぐり出すような高解像度。音質も前半の室内シーンで気になっていたキャメラがまわるカタカタ音は除去されつつも鮮度は上々。ここまでくると、やっぱ「赤ひげ 4K Ultra HD Blu-ray」の発売を待望。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年12月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
我が両親は、共に極め過ぎる程の「映画人」でした・・父は時代劇オンリーの映画好き。母は1に洋画、2に邦画(特に推理ドラマ・犯罪推理ドラマ等) 特に母は観賞ジャンルは幅広く、洋画ならば、ヒッチコック作品の様なサスペンス感溢れる現代劇でした。父は太平洋戦争の生き残り軍人であり、その為か、戦争映画が好みでした。その様な父母の影響を受けた私自身も、幼少の頃から父母共によく映画館に連れて行って貰ったものです。盆・正月は、映画館の前で人込みの行列と共に、当時は入れ替え制度なんて無い時代でしたから、上映中の映画終わる時間が迫りますと共に、空席確保の為に人込みをかき分けて通路に座りこみ、秋積を見つけると同時に母の分と自分の分を素早く座席を確保した事等・・今だに忘れられません。その様にして観た記憶に残る映画の1本が「天国と地獄」でした。推理映画等が好きな母につれられて必死の思いで座席を確保した映画の一つが「天国と地獄」この映画でした。。当時はまだ小学4~5年生だったとおもいますが、子供なりに誘拐の怖さや、麻薬中毒患者が蔓延するあの「怪しく恐ろしいドヤ街のシーン」を忘れてはいません。子供ではありましたが、スクリーンを食い入る様に観ていました。幾つもの記憶に残っている名シーンがあります。特急電車の中で鬼の様な顔をして鞄を抱え込んでいる姿・・そして電車から落とされた
身代金がはいったカバンを拾う川べりの犯人達・・その後に起こる様々なストリィーは、私の頭に刻み込まれています。細工がされた鞄がゴミ焼却場で燃やされた結果、白黒画像に浮かぶ桃色の煙・・とにかく何もかも、子供の時分でさえ、忘れられない映画になってしまいました。当然、社会の大人達が列を並んででも必死になって観た映画です。ゴジラを白黒のスクリーンで初めて観た時のショックと同様に、いつまでも頭ので一つ一つの場面が刻みこまれてしまった映画の一つが「天国と地獄」だったのです。あの日から、子供心には、母が教えてくれた「黒澤 明」と言う映画監督の名前が刻み込まれました。既にその母も父もこの世にはいませんが、映画好きの両親の血を受け継ぎ、私自身が今も、映画を観ない日は無い程に映画を愛しています。ジャンル様々な映画を観ます! 勿論、亡き父の遺伝? も、ひき継いだのか? 「時代劇」も見ます
「七人の侍」「椿三十郎」等・・何度観た事でしょう・・有難う、名作達、そして今は亡き名監督達、彼らが残してくれた宝を大切に、両親亡き頃と同年齢に達してしまった息子が今も・父母と共に140インチのスクリーンホームシアターで鑑賞しています。本当に有難う!父母に感謝・・ですね。「いや~本当に映画っていいですねぇ・・」この時代に感謝!! 本冊品は画像も超高画質で文句無し!です。お勧め以外何も言う事ありませんです!!。
身代金がはいったカバンを拾う川べりの犯人達・・その後に起こる様々なストリィーは、私の頭に刻み込まれています。細工がされた鞄がゴミ焼却場で燃やされた結果、白黒画像に浮かぶ桃色の煙・・とにかく何もかも、子供の時分でさえ、忘れられない映画になってしまいました。当然、社会の大人達が列を並んででも必死になって観た映画です。ゴジラを白黒のスクリーンで初めて観た時のショックと同様に、いつまでも頭ので一つ一つの場面が刻みこまれてしまった映画の一つが「天国と地獄」だったのです。あの日から、子供心には、母が教えてくれた「黒澤 明」と言う映画監督の名前が刻み込まれました。既にその母も父もこの世にはいませんが、映画好きの両親の血を受け継ぎ、私自身が今も、映画を観ない日は無い程に映画を愛しています。ジャンル様々な映画を観ます! 勿論、亡き父の遺伝? も、ひき継いだのか? 「時代劇」も見ます
「七人の侍」「椿三十郎」等・・何度観た事でしょう・・有難う、名作達、そして今は亡き名監督達、彼らが残してくれた宝を大切に、両親亡き頃と同年齢に達してしまった息子が今も・父母と共に140インチのスクリーンホームシアターで鑑賞しています。本当に有難う!父母に感謝・・ですね。「いや~本当に映画っていいですねぇ・・」この時代に感謝!! 本冊品は画像も超高画質で文句無し!です。お勧め以外何も言う事ありませんです!!。
2023年12月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この作品は大好きでDVDで何回も見ています。
今回、ブラックフライデーで思い切って購入。
画像の鮮明さに感動しました。
今年、買ったものの中で一番です。
技術の進歩に乾杯。
今回、ブラックフライデーで思い切って購入。
画像の鮮明さに感動しました。
今年、買ったものの中で一番です。
技術の進歩に乾杯。
2023年9月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
こんなに力をいれてくださるのならば・・・・ぜひ「赤ひげ」も「どですかでん」も奇跡を見せてください。
2023年5月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
『天国と地獄』(High and Low)('63)
出演∶ 三船敏郎、香川京子、江木俊夫、佐田豊、島津雅彦、仲代達矢、石山健二郎、木村功、加藤武、三橋達也、伊藤雄之助、中村伸郎、田崎潤、志村喬、藤田進、土屋嘉男、三井弘次、千秋実、北村和夫、東野英治郎、藤原釜足、沢村いき雄、山崎努、山茶花究、西村晃、清水将夫、清水耕次、熊倉一雄 (声)、清水元、名古屋章、浜村純、織田政雄、田島義文、宇南山宏、牧野義介、近藤準、鈴木智、大村千吉、加藤和夫、菅井きん、富田恵子、小野田功、田口精一、松下猛夫、山本清、伊藤実、鈴木治夫、大滝秀治、常田富士男
監督∶黒澤明
この映画、犯罪サスペンス映画(フィルム·ノワール)の中のサブジャンル"誘拐もの"の代表作として有名だ。決して"元祖"というわけではないが、これ以降に作られた映画やTV刑事ドラマにおける"誘拐もの"の原型·お手本となったことは確かだろう。
児童誘拐事件発生時の警察の初動……犯人にわからぬよう配送業者などに化けて被害者宅に入る刑事たち。録音機の設置、電話逆探知の手配。使用済紙幣の身代金。紙幣番号の記録。身代金入りバッグへの細工。そして公共交通を利用した身代金受渡し。脅迫電話の背景音からの場所の特定。警察と報道陣の協定によるマスコミ統制……今では、あらゆる映画·TVドラマでお約束の誘拐事件捜査の描写は、この映画が定着させたのではないだろうか。
この映画、前半の1時間近くの間、ほぼ主人公宅のリビングの場面のみだ。主人公の家族·使用人らを顔見世し、主人公と権力争いしている会社重役たちを来客として紹介する。そして誘拐犯からの電話。主人公宅に参じる刑事たち。犯人との駆け引き。権力争いに必要不可欠な大金を身代金につぎ込むべきか否かの葛藤……。
以上のことを、たったひとつの"場"で手際よく語りながら、まったく飽きさせない。そして話の舞台は、犯人が身代金受渡しに指定する特急列車こだま号に一気に飛ぶ。まるで舞台のような室内劇の「静」から、高速で疾走する列車内の「動」への鮮やかな転調だ。
[物語] 製靴会社の常務·権藤(三船)のお抱え運転手の息子が、権藤の息子と間違えて誘拐され、身代金3千万円の要求が……。配送業者を偽装した刑事たちが現着する。権藤は、会社の実権を握るか追放されるか瀬戸際の権力闘争の最中で、近々の株主総会で勝つために全財産5千万を投入する手筈を整えたばかりだった。妻·伶子(香川)の懇願に折れた権藤は、身代金3千万を支払う決意をする。
権藤は、3千万円を犯人の指定通り厚さ7cmのバッグに入れ、下りの特急こだま号に乗る。乗客に化けた戸倉警部(仲代)、田口部長刑事(石山)、荒井刑事(木村)、中尾刑事(加藤)らも同乗していた。車内に子供はいなかった。犯人から列車に電話が入る。「酒匂川の鉄橋脇に子供を立たせる。子供の無事を確認したら、金の入ったバッグを土手に投げ落とせ」と。
特急列車の窓は開かない。だが犯人の指摘通り、洗面所の窓だけは約7cm開くのだった。投げ落とされた身代金は、土手にいた2人の共犯者に持ち去られるが、子供は無事に帰ってきた。戸倉ら刑事たちは、現在の地位と財産を捨てて、他人の子供を救った権藤のために、何としても犯人を挙げ、身代金を早期奪回することを誓うのだった。
(ここからが、この物語の本題です)
※以下、ネタバレあり。
このあとは、救出された子供の証言や犯人との電話の録音に含まれるバックの様々な音などから、犯人たちのアジトや足取りを絞ってゆく地道な捜査活動がテンポよく描かれる。身代金入りバッグの"ある仕掛け"が功を奏して重要な手掛かりも、もたらされる。(この"仕掛け"は、後に『踊る大捜査線 THE MOVIE』で、オマージュ·シーンとして使われます)
この映画の凄いところは、犯人·竹内銀次郎(山崎)が特定された後だ。現実なら、犯行の一部でも確証を掴めたら、容疑者を逮捕し、それから余罪を追及していくものと思う。だが戸倉警部らは、主犯が共犯者を口封じに殺したことも立証して、誘拐による懲役刑でなく死刑に処することが、すべてを失った権藤に報いることと考え、竹内を泳がせるのだ。
逮捕·裁判後の刑罰のことは、現場の捜査員たちの関与することではないと思うが、この方が、映画を見る者の"義憤"や"正義感"に強く訴える展開であることは間違いない。先進国の大多数で死刑が廃止され、死刑を存続させている日本への風当たりも強い昨今では、この展開はどのように受け取られるのだろう?
[余談] この映画、いわゆる"オールスター·キャスト"とは違うが、チョイ役に至るまで、有名映画の重要なワキ役やTVドラマの主役でお馴染みの"豪華版"です(もちろん黒澤組の常連も多数)。のちのTBSの大ヒット·シリーズ『水戸黄門』の初代·黄門様、東野英治郎と、2代目·黄門様、西村晃も揃って出演。麻薬中毒者の巣窟には、菅井きんと常田富士男。本庁詰めの新聞記者の中には、セリフもなしで『うちのホンカン』大滝秀治が……! そうそう、主人公の息子·純は、フォーリーブスの江木俊夫です。
出演∶ 三船敏郎、香川京子、江木俊夫、佐田豊、島津雅彦、仲代達矢、石山健二郎、木村功、加藤武、三橋達也、伊藤雄之助、中村伸郎、田崎潤、志村喬、藤田進、土屋嘉男、三井弘次、千秋実、北村和夫、東野英治郎、藤原釜足、沢村いき雄、山崎努、山茶花究、西村晃、清水将夫、清水耕次、熊倉一雄 (声)、清水元、名古屋章、浜村純、織田政雄、田島義文、宇南山宏、牧野義介、近藤準、鈴木智、大村千吉、加藤和夫、菅井きん、富田恵子、小野田功、田口精一、松下猛夫、山本清、伊藤実、鈴木治夫、大滝秀治、常田富士男
監督∶黒澤明
この映画、犯罪サスペンス映画(フィルム·ノワール)の中のサブジャンル"誘拐もの"の代表作として有名だ。決して"元祖"というわけではないが、これ以降に作られた映画やTV刑事ドラマにおける"誘拐もの"の原型·お手本となったことは確かだろう。
児童誘拐事件発生時の警察の初動……犯人にわからぬよう配送業者などに化けて被害者宅に入る刑事たち。録音機の設置、電話逆探知の手配。使用済紙幣の身代金。紙幣番号の記録。身代金入りバッグへの細工。そして公共交通を利用した身代金受渡し。脅迫電話の背景音からの場所の特定。警察と報道陣の協定によるマスコミ統制……今では、あらゆる映画·TVドラマでお約束の誘拐事件捜査の描写は、この映画が定着させたのではないだろうか。
この映画、前半の1時間近くの間、ほぼ主人公宅のリビングの場面のみだ。主人公の家族·使用人らを顔見世し、主人公と権力争いしている会社重役たちを来客として紹介する。そして誘拐犯からの電話。主人公宅に参じる刑事たち。犯人との駆け引き。権力争いに必要不可欠な大金を身代金につぎ込むべきか否かの葛藤……。
以上のことを、たったひとつの"場"で手際よく語りながら、まったく飽きさせない。そして話の舞台は、犯人が身代金受渡しに指定する特急列車こだま号に一気に飛ぶ。まるで舞台のような室内劇の「静」から、高速で疾走する列車内の「動」への鮮やかな転調だ。
[物語] 製靴会社の常務·権藤(三船)のお抱え運転手の息子が、権藤の息子と間違えて誘拐され、身代金3千万円の要求が……。配送業者を偽装した刑事たちが現着する。権藤は、会社の実権を握るか追放されるか瀬戸際の権力闘争の最中で、近々の株主総会で勝つために全財産5千万を投入する手筈を整えたばかりだった。妻·伶子(香川)の懇願に折れた権藤は、身代金3千万を支払う決意をする。
権藤は、3千万円を犯人の指定通り厚さ7cmのバッグに入れ、下りの特急こだま号に乗る。乗客に化けた戸倉警部(仲代)、田口部長刑事(石山)、荒井刑事(木村)、中尾刑事(加藤)らも同乗していた。車内に子供はいなかった。犯人から列車に電話が入る。「酒匂川の鉄橋脇に子供を立たせる。子供の無事を確認したら、金の入ったバッグを土手に投げ落とせ」と。
特急列車の窓は開かない。だが犯人の指摘通り、洗面所の窓だけは約7cm開くのだった。投げ落とされた身代金は、土手にいた2人の共犯者に持ち去られるが、子供は無事に帰ってきた。戸倉ら刑事たちは、現在の地位と財産を捨てて、他人の子供を救った権藤のために、何としても犯人を挙げ、身代金を早期奪回することを誓うのだった。
(ここからが、この物語の本題です)
※以下、ネタバレあり。
このあとは、救出された子供の証言や犯人との電話の録音に含まれるバックの様々な音などから、犯人たちのアジトや足取りを絞ってゆく地道な捜査活動がテンポよく描かれる。身代金入りバッグの"ある仕掛け"が功を奏して重要な手掛かりも、もたらされる。(この"仕掛け"は、後に『踊る大捜査線 THE MOVIE』で、オマージュ·シーンとして使われます)
この映画の凄いところは、犯人·竹内銀次郎(山崎)が特定された後だ。現実なら、犯行の一部でも確証を掴めたら、容疑者を逮捕し、それから余罪を追及していくものと思う。だが戸倉警部らは、主犯が共犯者を口封じに殺したことも立証して、誘拐による懲役刑でなく死刑に処することが、すべてを失った権藤に報いることと考え、竹内を泳がせるのだ。
逮捕·裁判後の刑罰のことは、現場の捜査員たちの関与することではないと思うが、この方が、映画を見る者の"義憤"や"正義感"に強く訴える展開であることは間違いない。先進国の大多数で死刑が廃止され、死刑を存続させている日本への風当たりも強い昨今では、この展開はどのように受け取られるのだろう?
[余談] この映画、いわゆる"オールスター·キャスト"とは違うが、チョイ役に至るまで、有名映画の重要なワキ役やTVドラマの主役でお馴染みの"豪華版"です(もちろん黒澤組の常連も多数)。のちのTBSの大ヒット·シリーズ『水戸黄門』の初代·黄門様、東野英治郎と、2代目·黄門様、西村晃も揃って出演。麻薬中毒者の巣窟には、菅井きんと常田富士男。本庁詰めの新聞記者の中には、セリフもなしで『うちのホンカン』大滝秀治が……! そうそう、主人公の息子·純は、フォーリーブスの江木俊夫です。
2023年9月2日に日本でレビュー済み
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おもしろかった。画像もよし、名作である
2023年8月19日に日本でレビュー済み
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携帯も新幹線もない60年前の作品だが、そんなことは全く問題にならないサスペンス映画の傑作である。
2023年8月2日に日本でレビュー済み
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Very good